歯科医師・博士(感染制御学)

感染制御学の博士号を持つ歯科医師です。新型コロナウイルスを含む、感染対策について発信するブログです。

アメリカ歯科医師会 COVID-19暫定ガイダンス

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表題

2020年4月1日に暫定的なガイダンスとしてADA(アメリカ歯科医師会)から発表されたものです。

https://www.ada.org/~/media/CPS/Files/COVID/ADA_COVID_Int_Guidance_Treat_Pts.pdf?utm_source=adaorg&utm_medium=covid-statement-200401&utm_content=cv-pm-ebd-interim-response&utm_campaign=covid-19

 

日本とアメリカでは、4月1日の時点でさえCOVID-19の感染の状況が異なりましたし、医療体制も異なりますので、全てが全て参考になるわけではありませんが、想定しているウイルスには変わりはありません。

参考になる部分を適宜取り入れるためにも内容を確認いたしました。

本記事は「日本の歯科医院もこのガイドラインに従うべきだ」という意図での発信ではありませんので、誤解のないようお願いいたします。 

では解説を交えて紹介します。

(なお私の責任において注釈を付与したり、内容が変わらない範囲で加筆・修正をしています。)

 

また、今後日本における対応、ガイドライン等との対比も掲載し、より応用しやすいように変更・修正して参ります。

 

目次 

 

歯科治療を行う前に

歯科医師・スタッフに関する準備

歯科医療従事者全員が、季節性インフルエンザワクチンの接種を終えていること

インフルエンザにかかれば、医療機関に負担をかけ、医療資源を消費することになります。

また、病院を受診することでSARS-CoV-2に感染する機会が増えます。

当然、インフルエンザも危険な感染症ですから、防ぐことに越したことはありません。

ワクチン接種に関しては、歯科医院単位で依頼をしておいてもいいかもしれません。

(今後万が一、合併すると重症化するとかいう報道が出たら殺到しますから早めに…)

 

歯科医療従事者は、インフルエンザのような症状(咳や喉の乾き、筋肉痛を伴う発熱)がある時には出勤しないこと

日本人には、体調が悪くても仕事や学校を休まないことを美徳とする文化がありましたが、もうその考え方は、少なくともCOVID-19の蔓延している時期は改める必要があるでしょう。

 

歯科医療従事者のうち、高齢、既往歴がある、免疫抑制状態にある、妊婦などは、COVID-19発症のリスクが高いとされている

歯科医院側は、個々の従業員のリスクに応じて業務内容を配慮するべきである

院長自身がこうしたリスク因子を多く抱えている場合、より慎重にならざるを得ないのかもしれません。

www.mhlw.go.jp

www.mhlw.go.jp

他にも喫煙歴がある場合、重症化のリスクが高いとされています。

 

 

歯科医療従事者は、呼吸器症状(咳、息切れ、喉の渇き)について警戒を怠ってはいけない

また1日に2度、体温測定を行う必要がある

CDCの暫定ガイドラインでは、体温測定は勤務開始時(1回)とありましたので、ADAガイダンスの方がやや積極的な体調確認を求めている印象を受けます。

 

もし歯科医療従事者に発熱や呼吸器症状が出た場合、医学的評価が必要なのか判断するための計画を立てておく必要がある

ここはCDCの暫定ガイドラインを参照するように、とリンクが貼られていました。

www.cdc.gov

 

もしCOVID-19が疑われる患者がいたら、地域や州の保健所に連絡しなければならない

日本では帰国者・接触者相談センターへの連絡が必要です。

 

COVID-19に感染し、回復した歯科医療従事者がいれば、その者が治療に当たることが望ましい

こうありますが、この時点(2020年4月1日)では免疫を獲得すると考えられていたのでしょう。
最近の研究では、獲得するとは言い切れない(人による)とする学説もあり、この指針は現在(2020年5月2日)では適当なものとは言えないと思います。

 

利用可能なPPE(サージカルマスク、ガウン、グローブ、フェイスシールド)の在庫の一覧を作成する

近い将来、供給がなくなることも想定しておく 

一時と比べて、特にマスクの供給量は増えているとは思いますが、グローブやフェイスシールドはやや不足気味でしょうか。

いたずらに消費することはもちろん、不適切に長く使うことも避けなければならず、対応に苦慮されているかと思います。

PPEの例外的取り扱いについてはこちら

https://www.mhlw.go.jp/content/000622132.pdf

 

雑誌や読み物、玩具など、多くの人が触れたり消毒しにくいものは撤去する

他にも給茶器やウォーターサーバーのボタン、スリッパ、エレベーターのボタンなど、不特定多数の方が触れる場所やものを撤去できるなら撤去するべきでしょう

(他にもこれに気を付けるべきだ、というものがありましたらコメントからお知らせいただけると助かります)

 

歯科医院の中に、患者に対して咳エチケットやソーシャルディスタンスの確保を推奨する掲示物を設置する

 

https://www.mhlw.go.jp/file/06-Seisakujouhou-10900000-Kenkoukyoku/0000189346.pdf

corp.rakuten.co.jp

こちらの2つのホームページでポスターのダウンロードが可能です(無料)。

 

待合室で、患者同士が接触する機会を可能な限り少なくするため、予約時間の間隔を十分空けること

予約の時間をしっかり守ってもらうところから始めなければならないかもしれませんが、診療の開始時間をずらすなど、各医院ごとに様々な工夫が可能な部分かと思います。

 

介助者が必要な場合(小児、スペシャルニーズ、高齢者など)を除き、同行者の入室を断る

例えばご自身の子どもを連れてくる方もいらっしゃるでしょうけれども、他人との接触回数をなるべく減らす、という政府の方針からも、出来るだけ避けてもらうようお願いするほうがいいでしょう。

 

介助者に対してもCOVID-19のスクリーニング検査を行う(下に解説あり)

介助者にCOVID-19の兆候や症状(発熱、咳、息切れ、喉の渇き)があるとき、または介助者がハイリスク群である(医学的な問題があるときには同行を許可しない

介助者にも確認が必要としています。

 

いかなる介助者も診療室内には立ち入らせない

これはなかなか難しい場合もあるでしょうから、個別の判断になりそうです。 

 

COVID-19のスクリーニング、歯科治療におけるトリアージ

3月16日の勧告で、全米の歯科医師に対して3週間は通常の歯科治療は延期するように求めた

急を要する歯科治療のみ行うことで、一般歯科医院で急を要する歯科治療の対応ができ、病院の救急部門にかける負担を軽減することができる

CDCの暫定ガイドラインでも、COVID-19のために医療資源を確保することが最優先課題とされていました。

このADAの暫定ガイダンスにもその意図が反映されています。

 

受診前に問診をするために、電話やテキストモニタリングシステム、ビデオ会議など、あらゆる努力を行う

接触時間を短くするために工夫をするように求めています。

 

急を要する歯科治療が必要な患者に発熱がなく、COVID-19の軽度な症状(発熱、喉の渇き、咳、呼吸困難)もない場合、適切なPPEの使用のもとで歯科治療は可能である

無症候性キャリアの可能性もあるため、適切なPPEが必要です。

 

急を要する歯科治療が必要な患者に発熱があり、その発熱が歯科疾患と強く関連がある場合(歯髄、根尖周囲の疼痛や口腔内の腫脹)、COVID-19の他の兆候や症状(発熱や喉の渇き、咳、呼吸困難)がなければ、適切なPPEの使用のもとで歯科治療は可能である

発熱があるから=治療不可、と早合点することなく、電話等で十分に症状を聴取することが求められます。

日本では37.5℃という基準が設けられておりますが、一律に帰国者・相談センターへ連絡しなさい、と対応するのも問題です。頭頸部の発熱を伴う炎症、4日も待っていたら危険ですからね。

 

急を要する歯科治療が必要な患者に呼吸器症状がある場合、適切な感染経路別予防策(空気感染予防策に準じた対応)を行える救急施設へ紹介する

各地域の帰国者・接触者相談センターや保健所等に指示を仰いでください。

決していきなり医療機関を受診させるようなことはなさらないよう、気をつけてください。

 

COVID-19パンデミックの経過に伴い、回復した患者も出始める

COVID-19と診断された患者が、外出可能な時期をもとに受診の判断することが大切である 

 

CDCは検疫を中止するための判断のアプローチを2つ提示している:

Non-test-based-strategy:

・回復*(*発熱が解熱剤を使わなくても解熱し、咳や頻呼吸が改善すること)してから少なくとも3日(72時間)経過し、かつ初めて症状が出てから少なくとも7日経過していること

・この方法でも症状が出ているときよりは非常に感染リスクは低いだろうが、ゼロになるわけではない

Test-based-strategy:

・COVID-19陽性で、症状があった人:回復し、かつ24時間以上空けて2回検査で陰性であった場合

・COVID-19陽性で、症状がなかった人:少なくとも最初の検査から7日経過しており、その後発症しなかった場合 

 

患者が到着してから

もし患者が望んだり、待合室が適切なソーシャルディスタンス(2メートル)を確保できない場合、車の中や歯科医院の外で待っても良い

比較的待合室が狭い歯科医院では、有効に活用したい方法です。

予約時間を守ってもらうことも(あまり早く来すぎないことも含めて)感染対策の一つと言えます。

 

感染管理のための物品を患者に提供すること

60-95%アルコール含有のアルコール製剤、ティッシュ(ウェットティッシュのようなもの)、手を触れずに開閉できるゴミ箱をエントランスと待合室、受付に設置すること

ゴミ箱としては、手をかざして自動で開閉するものという記載がありましたが、足踏み式で十分でしょう(体の不自由な方への配慮は別途必要ですが)。

 

小括

治療前の段階でもここまでの対応を求めています。

簡単にまとめると以下の3点です。

  1. 歯科医療従事者は体調管理を厳重に、リスクに応じた業務内容、PPEを準備する
  2. 医療資源を節約しつつ、救急部門への負担を減らすため、(一般開業医では)緊急的な歯科処置のみ行う
  3. 患者に対する感染管理の準備をする

とにかく感染者を増やさず、医療リソースを有効活用する、という公共の観点からすると妥当な内容だと思います。

感染の拡大抑止にどこまで効果的だったのかは、今後の検証が必要ですが。

 

歯科治療に際して

標準予防策と感染経路別予防策、PPEについて

歯科医療従事者は標準予防策(スタンダードプリコーション)を遵守すること

標準予防策は以下のものを含んでいる:手指衛生、PPEの使用、咳エチケット、針刺し予防、安全な局所麻酔手技、滅菌した器具の使用、環境表面の清掃と消毒

これは基本的なことで簡単に考えがちですが、この基本的なことをどれほど愚直に守れるかどうか、が重要です。

基本に勝るものはありません。

 

もし可能であれば、感染経路別予防策も実装するべきである

必要とされる感染経路予防策には患者の配置(隔離など)、適切な部屋の空調(換気)、呼吸器防護具の使用(N95マスク)、緊急でない歯科治療の延期、が含まれる

今のところSARS-CoV-2の空気感染は否定的です。しかし対策としては陰圧室こそ必要ありませんが、N95マスクを含めた対応を求めています。

ただN95マスクも正しく装着しないと無用の長物であり、誤った使い方をすることは医療資源を節約する、という方針に反してしまいますから難しいところです。

 

換気が重要であることは明らかです。例えば地下やビルのテナント、ガラス張り等の医院構造は、正直換気については不利な状態に置かれているかと思います。

今後しばらくSARS-CoV-2とは付き合っていくでしょうから、何かしらの対応をお考えになる必要があるかもしれません。

 

サージカルマスクや眼の側面も覆われたゴーグル、またはフェイスシールドを装着し、処置中に発生する血液や体液を含む水滴や水しぶきから、眼や鼻、口の粘膜を保護する

飛沫感染予防策を行いましょう、ということです。

 

サージカルマスクは使い捨てであり、患者一人に一つ用いる

供給が安定したら、こうした通常の水準に戻していきましょう。 

 

もしマスクが破損したり汚れたり、またはマスクを通した呼吸が難しくなったらマスクを外し、安全に廃棄し、新しいものを装着する

止むを得ず長時間使う場合、マスクの機能が落ちてしまっては意味がありませんから、適宜交換しましょう。

マスク等のPPEは外し方、捨て方が重要です

 

PPEの着脱の順序を遵守すること

基本が重要です。

感染対策は難しくはないのですが、個人レベルでは愚直さが、集団レベルでは意識統一が求められるという点で難しいのです。

 

治療内容に関する感染対策について

SARS-CoV-2は酸化作用によって不活化されることが予想されるため、(米国内で市販されている)1.5%の過酸化水素や0.2%ポピドンヨードによる処置前の含嗽を行う

SARS-CoV-2に対する処置前の含嗽による抗ウイルス作用にはいかなる研究も行われていない

中国の論文を根拠としています。

この論文ではSARS-CoV-2に対してはクロルヘキシジンは有効でないかもしれない、としています。

www.ncbi.nlm.nih.gov

COVID-19のアウトブレイクが生じている期間、唾液の分泌や咳を誘発する口腔内デンタルX線撮影の代わりに、パノラマX線写真やコーンビームCTなどの口外法を使用することができる

個別の判断になろうかと思います。

 

COVID-19の伝播は飛沫やエアロゾルで生じると思われているため、可能な限りエアロゾルの発生を抑制するためにハンドインスツルメントの利用を優先するべきである

エアロゾルは飛沫(直径5μm以上)と飛沫核(直径5μm未満)の両方を含む概念です。

(これが種々の混乱のもとでもあるのですが…)

いずれにしてもエアロゾルの発生をなるべく少なくするように求めています。

 

エアロゾルや水しぶきの発生を最小限にするために、エアロゾルが発生する処置ではラバーダムを使用するべきである

エアロゾルが発生するにしても、唾液の含有量が少なければリスクを軽減できるという考えに基づいているようです(逆の結果の論文もありますが)

 

4ハンドテクニックで感染対策(歯科診療)を行うべきである

口腔内のバキューム操作、口腔外バキュームの的確な操作によりエアロゾルの飛散を最小限にすることを意図しています。

 

逆流防止弁のついたハンドピースの使用は交差感染に対する予防になるかもしれない

あまり古いものでなければほとんど逆流防止弁は付いているとは思いますが、これを機に確認なさるのもいいかもしれません。

 

経過観察の予約を最小限にするために吸収性の縫合糸(口腔内に35日残る)を使用するべきである

使用できる条件等、個別にご判断ください。

 

3wayシリンジの使用は、エアロゾルを発生させる可能性があるため最小限にするべきである

これは2003年のSARSの時に提唱されたものを継承しています。

 

消毒薬(次亜塩素酸ナトリウム、エタノール)は、ハンドピースや3wayシリンジの給水系の微生物汚染を減らす報告があるが、ヒトコロナウイルスに関しては分かっていない

そもそも給水系にSARS-CoV-2が紛れ込む、という心配はあまりする必要はないでしょう。

もちろん診療開始前のフラッシングや製造元が指定する清掃・管理は怠らずに。

 

意図しない曝露が疑われた場合の対応

意図しない曝露(防護なしに患者から出た分泌物や排泄物に直接触れた場合)が疑われる事例の後はCDCの勧告に従う

防護をした状態であれば、意図しない曝露を受けた人(濃厚接触者)には該当しません。

 

エアロゾルが発生する処置の予約はその日の最後にするべきである

エアロゾルが発生する処置をサージカルマスクのみでN95マスクなしで行うと、感染予防策が効果的に行われていても、その後の患者と歯科医療従事のCOVID-19の感染・伝播のリスクは中程度となる(=曝露と認定される)

この中程度、というのはCDCのガイドラインで示されている基準に基づいています。

www.cdc.gov

ちなみにCDCの歯科版暫定ガイドラインでは、N95マスクがない場合、サージカルマスクとフルフェイスのシールドで代用も止むを得ないとしています。

 

masaomikono.hatenablog.com 

 

小括

歯科治療を行う際の注意点も多くありました。

ここで簡単にまとめたいと思います。

  1. 標準予防策に加え、飛沫感染予防策と換気・N95マスクの使用が推奨されている
  2. エアロゾルが発生する処置を極力控えるよう工夫することを求められている
  3. 意図しない曝露を受けた場合の対応が定められている

 

歯科治療の後の対応について

次の患者の治療までの対応 

患者ごとに、再利用可能な顔面防護具(治療者や患者の目や顔を保護するもの)に対して水と石鹸で洗浄、もし目に見える汚染がある場合は洗浄と消毒を行う

可能であれば、同じものをいくつか用意すると効率的かもしれません。

 

使い捨てではない道具(デンタルX線装置、デンタルチェア、ライト)は製造元の指示に従い消毒する

保護テープ等を使ったバリアテクニックも併用したいところです。

 

ハンドピースは切削片を除去するために洗浄し、患者ごとに高圧蒸気滅菌を行う

さすがにもう、使いまわしているところはありませんよね。

超音波スケーラーやメインテナンス用の機器も「ハンドピース」ですからお忘れなく。

 

日常の清掃や消毒作業は、エアロゾルが発生する処置が行われる場所を含めた診療室等におけるSARS-CoV-2に対する対応として適切である

ドアノブや椅子、机、エレベーター、トイレ等のよく触れる部分は頻繁に清掃、消毒を行うべきである

接触感染予防策のひとつ、環境表面の整備を行うよう求めています。

ただ、これも効率よく行いましょう。

例えば椅子の座面や背もたれ面、ましてや足の部分には原則手が触れませんから、そこを重点的に清掃・消毒するよりは、肘掛や背もたれの上の部分など、手が触れやすい場所を優先するなど、場面に応じたメリハリをつけましょう。キリがありませんから。

 

治療後の患者に対する指導

COVID-19患者に対してイブプロフェンを使用するべきかどうかという問題があったが、このガイダンスではあらゆる疼痛に対する管理として、通常通りイブプロフェンの使用を推奨する

例えば、歯髄や根尖周囲に関連する疼痛管理や、免疫機能が正常な成人の口腔内の腫脹の対応には、NSAIDsとアセトアミノフェンの併用(400-600mgのイブプロフェンと1,000mgのアセトアミノフェン)を使用する

鎮痛薬については現在まで、特に制限はありません。

 

歯の疼痛や口腔内の腫脹の治療をしている時、姑息的でない今まで通りの治療(断髄法、抜髄法、非外科的歯内療法、膿瘍切開・排膿)が適応可能か判断する必要がある 

ここで言う「適応可能」は、COVID-19の感染リスク等を評価して治療可能か判断しなさい、という意味です。

 

2019年のADAの抗菌薬使用に関する勧告では、症状のある非可逆的な歯髄炎(根尖部の症状の有無は問わない)や歯髄壊死、症状のある根尖性歯周炎、急性の膿瘍を併発した歯髄壊死については、免疫機能不全ではない成人に対して依然として抗菌薬は使用可能である

積極的な治療ではなく、姑息的な治療を容認せざるを得ない状況であるから仕方がない、としています。

 

勧告された方針をどうするか決定する時には専門医へ照会すること

 GPが多い日本では、あまりこうしたことは行いにくいかもしれませんね。

 

仕事から帰ったら

家に帰る前にスクラブから個人の衣服へ着替えなければならない

家に着いたら靴を脱ぎ、衣服を脱ぎ、他の家族のものとは分けて洗濯をする

すぐにシャワーを浴びる

診療着のまま、昼休みに出かけることは避けましょう。

また休憩室が3密にならないよう、家が近いスタッフには一度帰宅してもらうなど、工夫が必要でしょう。

靴を脱ぐ、とわざわざ言うのはアメリカだからです。

髪の毛などに触れないようにしながらまっすぐ家に帰りましょう。

 

小括

簡単にまとめます。

  1. 治療後の器具や環境表面に対する感染対策は抜かりなく行うこと
  2. 鎮痛薬、抗菌薬は適宜使用すること
  3. 衣服や体が汚染されていることを自覚した行動を取ること

 

まとめ

 

各項目で小括としてまとめたものを列挙します。

治療前

  • 歯科医療従事者は体調管理を厳重に、リスクに応じた業務内容、PPEを準備する
  • 医療資源を節約しつつ、救急部門への負担を減らすため、(一般開業医では)緊急的な歯科処置のみ行う
  • 患者に対する感染管理の準備をする

治療中

  • 標準予防策に加え、飛沫感染予防策と換気・N95マスクの使用が推奨されている
  • エアロゾルが発生する処置を極力控えるよう工夫することを求めている
  • 意図しない曝露を受けた場合の対応が定められている

治療後

  • 治療後の器具や環境表面に対する感染対策は抜かりなく行うこと
  • 鎮痛薬、抗菌薬は適宜使用すること
  • 衣服や体が汚染されていることを自覚した行動を取ること

 

 

何か間違い等ございましたらコメント欄へお書きいただけると助かります。

よろしくお願いいたします。

 

補足 

www.masaomikono.com

 

masaomikono.hatenablog.com

 

そろそろ新しいものが出てもいいと思うのですが、変更があれば更新します。