歯科医師・博士(感染制御学)

感染制御学の博士号を持つ歯科医師です。新型コロナウイルスを含む、感染対策について発信するブログです。

訪問指導の実例①

本日、とある歯科医院さんから「感染対策を強化したい」「感染対策を見直したい」というご依頼をいただき、訪問させてもらいました。
 
訪問時には診療の様子を見学させてもらい、改善すべき点を抽出していきます。
 
「改善すべき点」は2種類あって、
「これでは対策として十分ではないので強化しましょう」というパターンと、
(意味がないわけではないけど)「かけてるコスト(労力や費用、時間)に比べて得るものが少ないから減らしましょう」というパターンがあります。
 
今回訪れた歯科医院は強化すべきところは少なく、むしろ減らせるところが多かったですね。
 
このような”頑張っている”歯科医院の場合、「ここはもう少し手を抜いていいよ(意訳)」とお伝えするんですが、すると当然、「本当に大丈夫ですか?」という反応があります(慣れてます)。
 
特に今回のコロナパンデミックに際しては、未知なことが多かった時期に導入した感染対策が更新されず、大きな負担がかかり続けていることがよくあります。
 
正直なところ「これは辞めても本当に大丈夫だ」と言い切れないことが多いのは事実ですが、
「本当に効果的なところにコストと手間をかけよう」
「(根性ではなく)無理なく続けられる方法にしましょう」
という提案をさせてもらいました。
 
(具体的には「環境清拭範囲の縮小」「PPEが不要な場面では使わない」という 2 点でした。
詳細については歯科医院ごとに設備や人員に大きな差があり、なかなか一般化できないのでこれくらいに留めます。)
 
通常、まずはセミナー形式でお話をさせてもらい、質問に答え、その後はどのように改善していくか、ともに知恵を出し合いながらディスカッションをしていきます。
 
このディスカッションが大切で、その歯科医院の設備や人員に合わせた改善でないと、結局長続きしないため、無理なく続けられそうなプランを提案させてもらうようにしています。
 
もちろん「科学的な見地から、この一線は譲れない」というところはあります。
それは守っていただかないと、働いている本人はもちろん、患者さんにも不利益になってしまいますからね。
 
そのようにして、院長やスタッフが能動的に関わる中で作り出した改善策は、「自分たちも関わって考えたんだから」という気持ちが後押しになり定着しやすいと思っています。
 
加えて、患者さんからどう見えるのか、も考える必要があります。
医学的・科学的ではないところですが、それでも。
せっかくコストをかけて対策するのですから、患者さんにアピールしたいですよね。
このあたりの”魅せ方”も、一緒に考えていきます。
 
今回の訪問では、時間の都合上、細かいところを詰めていくのは今後の課題となりましたが、最後に「これでちょっと楽になりそうだね!」と言っていただけた時には、「ああ、これまで大変だったんだな」と思う反面、訪問させてもらって本当に良かったな、と思うことができました。
 
 
帰る前に私が着替えていると数人のスタッフの方がおいでになり、「あのー、すいません、個人的な質問なんですけど...」と声をかけてきてくれました。
これは迷惑なことどころかとても嬉しいことで、初回の訪問である程度の信頼感を獲得できたかな、と思わせてくれました(勘違いじゃないことを祈ります)。
 
 
お悩みの歯科医院さん、いらっしゃいましたらお気軽にお問い合わせください。わりと暇してます。
こちらに書いたのは一例ですが、それぞれの歯科医院ごとに抱えている問題は異なります。
長い戦いになりそうですから、根性で続ける対策ではなく、なるべく楽に続けられる対策を一緒に考えましょう。

 

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