河野雅臣 歯科医師・博士(感染制御学)

感染制御学の博士号を持つ歯科医師です。新型コロナウイルスを含む、感染対策について発信するブログです。

【第6波】事業継続計画(BCP)

第6波が始まりました。

本来は平時に準備しておくべき事業継続計画(BCP:Business Continuity Plan)ですが、取り急ぎブログ記事にまとめたいと思います。

今からでも間に合いますので、しっかり準備して歯科医院経営への影響を最小限にとどめ、住民への歯科医療の提供を止めないようにしましょう。

 

 

事業継続計画とは

事業継続計画(BCP)とは以下のように定義されています。

大地震等の自然災害、感染症のまん延、テロ等の事件、大事故、サプライチェーン(供給網)の途絶、突発的な経営環境の変化など不測の事態が発生しても、重要な事業を中断させない、または中断しても可能な限り短い期間で復旧させるための方針、体制、手順等を示した計画のこと。

事業内容に優先順位をつけ、非常事態にどのように対応するか、あらかじめ(ある程度)決定しておく、というわけです。

なお、私も策定に関わった日本老年歯科医学会「歯科訪問診療における感染予防策の指針 2021年版」にも記載しています。執筆担当は私ではなく猪原健先生(広島県開業)です。

 

一般歯科医院の事業継続計画

災害やテロは専門外なので分かりません。

今回は COVID-19、特にオミクロンにフォーカスして記載します。

 

必要な項目

体制の整備

意思決定者を決めておきます。

一般的には院長等の普段の責任者になるわけですが、院長等が感染あるいは濃厚接触者等になった場合の意思決定者も決めておく必要があります。

 

担当者の決定

各業務の担当者を決定します。

  • BCP の統括責任者

【平時】

  • 連絡先整備の担当者
  • 職員の体調管理、記録の担当者
  • PPE、医療機器の備蓄の担当者
  • 新型コロナウイルス感染症関連情報収集の担当者
  • BCP 研修・訓練の担当者

【感染事例発生時】

  • 保健所との連携の担当者(接触者リスト作成を含む)
  • 業務内容調整の担当者 ①診療予約の調整、②出勤可能なスタッフの労務管理
  • 情報発信の担当者 休診や業務縮小のお知らせ、関係者への報告

 

連絡先の整備

 

研修・訓練

BCP に関して従業員に研修を行います。

「誰かが感染して、濃厚接触者となって...」というシミュレーションを行います。

 

医療機器の備蓄

PPE や消毒薬等の備蓄を行います。

ローリングストック(ローテーション使用)を行うと良いでしょう。

 

情報共有

感染事例が発生したときは、情報を共有すべきところに速やかに連絡しましょう。

 

情報発信

感染事例が発生したときは個人情報保護に配慮しつつ、必要十分な情報発信をしましょう。

情報発信についてはこちらの記事をご参照いただくか、個別にご相談ください。

 

業務の優先順位の整理

COVID-19 関連の危機において、最も起こりうるのが人員が不足、次いで PPE 等の不足です。

その際、業務量を減らして対応せざるを得なくなります。

歯科医院ごとに優先順位を決めておきましょう。

参考となる資料はこちら

 

労務管理

COVID-19 関連の危機において、特に人員が不足した場合、一過性に一部の従業員に負担がかかることになります。

体力や精神面の健康維持のために、適切な休息を与えなければいけません。

業務が回らなくなってから対応するのではなく、あらかじめ想定・準備しておきましょう。

 

まとめ

すぐに活用できるひな型を、現在鋭意作成中です。しばらくお待ちください。

本ブログの読者登録をしていただくと通知が参ります。「読者になる」ボタンからご登録ください。

 

日本では「万が一のことを決めておきましょう」「議論しましょう」となると、「縁起でもない」「そんなこと起こらないでしょ」となりがちですが、もう神風信仰はやめましょう。

 

ご相談、ご質問はこちらからお願いします

www.masaomikono.com

 


 

このブログ記事には著作権が設定されています

www.masaomikono.com